明日もきっと、朝はパン

嘘は書かないようにしてる

映画レビュー その2 その3

自粛期間中、たくさん映画を見ようと思っていたのにドラクエにすべてを持っていかれてしまいました。

ドラクエにすべてを持っていかれていない人向けの映画レビューその2です。今回はもう少し端的に。

 

その2 「スワロウテイル」 監督:岩井俊二

最初に忠告しておくと、描写がややグロテスクなので、苦手な人は苦手かもしれません。血とか内臓が苦手な方はお気をつけください。私は割と平気な方だと思うのですが、それでもちょっとウッとなりました。多分R15くらいかな。描写は確かにやや過激な部分があるのですが、全体的な気味の悪さの中に人間の美しさが潜んでいるので、見始めると途中でやめられなくなります。気持ち悪くて悲しいのにどこかスッキリと終わるあの感じは、岩井俊二独特の感覚だなぁと思いました。それから、若き渡部篤郎がかっこいい。というか、役者がみんな美しくて、映画が役者を食ったり役者が映画を食ったりせず、上手く交わって、編み込まれて作られた、赤と黒のマフラーって感じです(?)。誰かこの感覚、分かってくれないかな。

 

その3「南極料理人」 監督:沖田修一

好きな映画トップ3に入るな、この映画は。沖田修一作品の登場人物は全員愛おしくて全員許してしまう。それから、普段ピックアップしないようなシーンが切り取られていて、普段だったら笑わないのに映画にされるとなんだか微笑んでしまう。堺雅人と家族の関係性が私にはすごく既視感があって、普通の映画なら家族愛のないシーンとして受け取られそうなところなのに、実際こんなもんだよ、それでも愛はあるんだよって感じて、それがすごくわかるなぁと思いながら見ていました。高良健吾が彼女に電話をかけるシーンの沈黙とか、ああいうリアルなすれ違いを自然に描いているところが好きです。人間性が深まるからこそ出現するあるあるなイライラとかね。何度見ても良い人間関係を良くないシーンで表しているところに、何故だかすごく愛着が湧くんです。そして、ラストシーンがはちゃめちゃに良い。はああ!って毎回唸ります、心の中で。それで見終わったら、絶対ご飯が食べたくなる。私はいつもラーメンが食べたくなります。美味しいご飯が見たい人には絶対オススメ。

 

 

 

以上、映画レビュー その2、その3でした。

今回はちゃんとAmazon Primeにある映画にしました。なので、今ドラクエをやっていない人は、全員見るように。私はこれからボスと戦ってきます。